2007年3月8日 信濃毎日新聞より
昨年、県内高校と地域を揺るがした県教委の県立高校再編計画。7日の一般入試(後期選抜)学力検査では、紆余(うよ)曲折した推移に翻弄(ほんろう)されながらも、計画「凍結」校への進学を希望した受験生たちの姿があった。ただ、高校再編は今後どんな道筋をたどっていくのか、まだ見えない中、不安を抱えたまま試験に臨む生徒もいた。
岡谷南(岡谷市)との統合が「凍結」されている岡谷東(同)。同校「健康スポーツコース」を希望する岡谷市の女子は「(統合したら)コースで勉強ができなくなると思い、志願先を変えようか迷った」と明かす。サッカー部にあこがれて志願した塩尻市の男子も「統合されたら募集が減って難易度が高くなるのではと心配だった。そうなったら、別の高校にしようとも思った」。
松代(長野市)と統合が計画された長野南(同)。長野市内の女子は、同校の生徒や同窓会員らが存続の署名運動をしている姿を見て「地域の人たちに大切にされている学校だと思い、志望を決めた」という。ただ、「まだ、どうなるか分からない心配は残る」とも。ほかの受験生からも「今後どうなるか、はっきり示してほしい」との声が相次いだ。
受験倍率1・25倍と「凍結」校では最高の大町北(大町市)。北安曇郡白馬村の女子は「学校で盛んなアジア・アフリカ難民支援運動に参加したくて選んだ。統合で活動がなくなるのでは-と不安はあったけど、どうしてもやりたかった」と話す。「受験間際に志望を決めたので、不安はなかった」という安曇野市の男子も「統合して母校の名前が無くなるというのは、少し気になる」。
山間部などの「凍結」校では募集定員を割り込んだ。蓼科(北佐久郡立科町)と統合が計画された望月(佐久市)は0・65倍。地元の男子は「統合計画で選択肢から外したまま、ついに受験しなかった友人がいる。自分も当初はほかの高校を考えていた」という。「後輩がいなかったらさびしい。学校は存続させてほしい」
犀峡(上水内郡信州新町)との統合が「凍結」されている中条(同郡中条村)の後期選抜を受けたのは8人(受験倍率0・11倍)。ただ、静かな環境を歓迎する声もあった。長野市内の男子(15)は「人込みが苦手」なため同校を選んだ。再編や生徒減について「気にならなかった。入学後は勉強と部活をやって、ゆっくり将来を考えたい」。市内の別の男子(15)も「少人数の高校生活を楽しみたい」と話していた。



